石段のアプローチと浴槽まわりに。暮らしに合わせて納める手摺工事
石段と通路が続く玄関アプローチと、出入りに力のいる浴槽まわり。どちらも、つかまる場所があるかどうかで使いやすさが変わる場所です。ご高齢のご夫婦が暮らす住宅で行った手摺工事を、商品の選び方と現場での取付のポイントを中心にご紹介します。
玄関アプローチ:石段と通路に沿って手摺を設置

施工前のアプローチです。塗り壁の塀と建物の間に石段があり、その先に通路と木製の扉が続いています。石段にも通路にも、つかまる場所はありませんでした。
勾配を現場で合わせられる三協アルミ「エトランポ」
手摺には、三協アルミの歩行者用補助手すり「エトランポ」を採用しました。曲げ部分の勾配を現場で調整できるため、石段と平らな通路のように傾きが変わる場所でも、一本の手摺としてつなげられます。


色はお施主様からお任せいただき、塗り壁やコンクリート、石段といった周囲の素材になじむ色を選んでいます。施工の方法や納め方は事前に図に描いてご提案し、取り付けまで当社で行いました。

取付の流れ
- 近くの扉や動線の邪魔にならないかを確認する
- 手摺の天端を85cmに設定し、ビス穴の位置に印を付ける
- コンクリート壁にドリルで穴を開け、付属のコンクリートアンカーを打ち込んで固定する
- 階段部分の固定金物の位置は、手摺を一通り設置してから最後に決める
階段部分の金物を最後に出すのは、手摺全体の勾配やつながりが決まってから位置を合わせるためです。
壁の中は開けてみるまで分からない
今回の現場では、壁の中がコンクリートの所もあれば、空洞でアンカーが壁の中に落ちてしまう所もありました。柱の位置を掘り進めたところ、コンクリートが出てくる場面もありました。
既存の壁に手摺を付ける工事では、こうした見えない部分の問題はつきものです。ブロック塀のように中が空洞の壁には、挟み込んで固定するタイプのアンカーもあるので、あらかじめ用意しておくと対応しやすくなります。限られた時間の中で、その場で判断して納めるための知識と経験が求められる工事です。

石段を上った先では、支柱を立てて手摺を延ばしています。
浴室:浴槽の出入りを支える手摺

浴室は、浴槽の底が洗い場の床より低く、浴槽の側面も大きいため、つかまる場所がないと出入りしにくい状態でした。

ここでは、フクビ化学工業の「ヨクリーノ」シリーズの浴室用補助手すりをご提案しました。手摺の配置と長さは、写真に書き込んで検討しています。
取付の高さや位置は、施工当日、取付前に工務店様と確認し、実際の動きをシミュレーションしてから取り付けています。

最終的には浴槽奥の壁にはI型800の横手摺、出入り側の壁にはL型600の手摺を取り付けています。

手摺は、商品を選ぶだけでなく、高さや位置、壁の下地に合わせた固定方法まで考えて、はじめて使いやすいものになります。今回のように屋外のアプローチと浴室では、求められる商品も納め方も異なります。
手摺の商品選びや納め方にお悩みの際は、ヤマガタヤ産業各営業担当にご相談ください。